UAV(ドローン)とは Unmanned Aerial Vehicleの略称であり、無人で飛行する航空機の総称です。また、UAVはマルチコプターとも呼ばれ、ヘリコプターの1種で2つ以上のローターを搭載した回転翼機のことを言います。UAVには空撮用の可視カメラのほか、熱赤外線カメラ(サーモカメラ)やレーザースキャナーなど様々な機材を搭載することができるため、最近では各方面での活躍がみられます。

弊社では、空撮用の小型機からレーザースキャナを搭載した大型機まで、各種のUAVを保有しており、一般的な空撮から写真測量やレーザー測量のほか、各種構造物の点検作業まで幅広く対応させていただきます。

保有するUAVの仲間達

PD6B-Type3
PD6B-Type3

Matrice 600
Matrice 600

Matrice 300
Matrice 300

Matrice 210
Matrice 210

Inspire1 PRO
Inspire1 PRO

Phantom 4 RTK
Phantom 4 RTK

一般空撮

建物や町並みなど、様々な景色の写真撮影や動画撮影を行います。また、建設工事現場における進捗状況や360度パノラマ撮影のほか、災害時の現場撮影なども行います。

町並みの撮影
町並みの撮影

各種建物の撮影

建設工事現場の撮影
建設工事現場の撮影

災害現場の撮影
災害現場の撮影

360°パノラマ撮影
360°パノラマ撮影

写真測量

様々な角度から撮影した複数の写真をもとに解析を行い、求められた地形の3次元データに基づいて等高線図の作成や縦横断面の計測を行います。

レーザー測量

UAVを搭載したレーザープファイラーにより高精度の地形計測を行います。樹木などがある地形条件下でも、樹木の形状を排除した地表面の計測が可能です。

レーザーシステム仕様

項目 仕様
UAV形式 MATRICE 600Pro
レーザ RIEGLmini-UAV
側距範囲 250m@60% 150m@20%
回転数(スキャン) 10〜100scans/sec
レーザパルス 100kHz
測定精度 15mm@150m
マルチパルス 5回
推奨スキャン高 100m
IMU IMU-KVH-1750
データレート 200HZ
IMU精度 ピッチ/ロール0.005°ヘディグ0.017°(後処理キネマティックス)
総合精度 25/35mm RMSE@100m Range

計測イメージ

作業フローチャート

作業フローチャート

作成データの種類

オリジナルデータ 樹上点も含む計測点すべての点群
グラウンドデータ フィルタリングによる地面だけの点群
TINデータ 計測点間をつなぐ三角形面(TIN)で地形を表現(モデル)
グリッドへ挿入 グラウンドデータ()から内挿補間により格子状の()の標高を求める。
利用目的により格子(グリッド)の間隔を決める
(例)1/1000レベル 1m
格子間隔の取り方により詳細な地形表現やデータ量の軽量化ができる
グリッドデータ グリッドによる地形解析を行う場合、格子の4点から2個の三角形面(TIN)を発生させ利用する

計測事例

丘陵地への活用例
樹木が繁茂する地形でも、容易に地形データを高精度で取得することができます。

計測事例(丘陵地)

オリジナルデータから樹木、建物、橋などを除去(フィルタリング)することにより、地表面のみの点群グラウンドデータが得られます。

渓流地形への活用例
洪水時の土砂流出状況を広範囲にかつ短時間に計測することができます。

計測事例(渓流地形)
計測事例(渓流地形)

急傾斜のり面への活用例
急傾斜のり面における高標高部の状況や、落石の堆積状況など定期的な点検業務に活用できます。

計測事例(急傾斜のり面)

レーザー計測例
昨年8月の豪雨により大規模なのり面崩壊が各所で発生した滋賀県内のスキー場では、冬期シーズンに向けた早急な対策工事の必要に迫られました。このため、UAVを用いたレーザー計測による崩壊のり面の3次元データの取得と対策検討に必要な平面図並びに縦横断図の作成を提案し、現地で実施した地質調査の結果も踏まえ、崩壊原因の推定と対策工法の検討に短期間で資することができました。

レーザー計測

グリーンレーザー計測例
昨年6月に発生した能登半島北部を震源とする最大震度6弱の地震直後に、石川県珠洲市の見附島を中心とする周辺海域(約10ha)に対して行ったグリーンレーザーによる3次元計測例です。水質が良く透明度も良好なため、計測範囲では(最大水深5~6m程度)海底地形が詳細に計測できました。また、見附島では過去の写真計測による3次元データとの比較から、地震による崩壊土砂量の推定を行うことができました。

グリーンレーザー計測

構造物点検調査

太陽光パネルのほか、橋梁やモルタル吹き付けのり面などの各種土木構造物まで、サーモカメラ等を用いた調査・点検を行います。

太陽光パネル点検

ドローンを搭載したサーモカメラにより、広大なメガソーラや高所にある太陽光パネルを効率的に点検し、異常箇所を発見します。

太陽光パネル
太陽光パネル

太陽光パネル点検状況

サーモカメラによる太陽光パネル撮影例
サーモカメラによる太陽光パネル撮影例

モルタル吹き付けのり面調査

地上からの調査が難しいのり面については、ドローンからの可視画像のほか2時期の熱赤外線画像を解析することにより、モルタル吹き付けのり面の空洞化やモルタル面の劣化状況などの点検を行います。

モルタル吹き付け面
モルタル吹き付け面

サーモカメラで空撮
サーモカメラで空撮

モルタル吹付斜面を異なる温度条件のもとで2回の観測を行い、その温度差を解析をすることにより異常個所(空洞、モルタル劣化等)の抽出が可能です。
※温度差の大きい所が異常個所を示すと考えられます。

各種土木構造物点検

大規模な足場仮設を必要としたり、渓谷に架かる橋梁構造物などの点検や、スノーシェッド上面に分布する落石等の堆積状況を調査します。

橋梁点検
橋梁点検

橋梁点検
橋梁点検

スノーシェッド点検
スノーシェッド点検

スノーシェッド点検
スノーシェッド点検

植生・環境調査

UAVに搭載した可視カメラやサーモカメラの画像を利用して、植生分類調査や湿地帯における湧水調査など、各種環境調査を行います。

可視画像
可視画像

熱赤外線画像
熱赤外線画像

湿地帯における可視画像と熱赤外線画像の比較事例